ベイビーシャワー
アメリカで行なわれる習慣のひとつに、Baby Shower(ベイビーシャワー)というものがある。
ベイビーシャワーの歴史をひも解くと、1800年代後半にまで遡る。
家族や親戚が、もうすぐ母になる女性を祝い、
“たくさんの喜びとギフトのシャワーが降り注ぐ”という意味合いがあるらしい。
伝統的には、みんなが出席しやすい週末の午後にティーパーティ形式で行なわれ、
ホストがお家を提供するだけでなく、お茶やフィンガーフード、デザートや
お土産などもすべて用意する。もちろん祝われる主役の女性もゲストの扱い。
近年では、ごくごく近しい友人たちや会社の同僚などを招くケースも増え、
家で祝う代わりに、カフェやレストランなどで行なわれる場合も多いようだ。
私の世代が子供を授かる時期ということもあってか、
私がミネアポリスに住んでいるこの4か月の間に、
ふたりの友人のベイビーシャワーにお招き頂く機会があった。
ひとりめは、こちらに来て私がとてもお世話になっている、ちかさん。
日本ではテレビや商業演劇などを中心に活躍されていた女優さんで、
昨年の12月16日に元気な男の子を出産された。
ちかさんのベイビーシャワーは、Patrick's Bakery & Cafe at Bachman's というカフェで行なわれた。
主役のちかさんの周りには、駆けつけた友人からのプレゼントで埋め尽くされていた。
冒頭の写真は、ヨガのインストラクターを務めるちかさんの生徒さんで、
日本からいらした、かなこさんの手づくりの切り絵カード。
あまりに繊細で美しい手仕事に、一同で感嘆した。
会場のカフェは、フランス人オーナーが展開している3店舗のうちのひとつで、
お花屋さんと隣り合わせの店内は温室になっている。
植物に囲まれたガーデンパーティのような雰囲気の中で食事やお茶が愉しめる。

*Southdale にある Patrick's Bekery & Cafe の外観。
2〜3ブロック離れたところにある Southdale Shopping Center には、
ベイカリー&カフェがあり、サイズはアメリカンサイズだが、
味は日本で食べられる繊細なケーキにとても近いと、
日本人コミュニティーの中では絶大な支持がある。
レイクサイドにはビストロもあり、暖かくなったらぜひ行ってみたいお店のひとつだ。

*同店内のショーケースに並ぶケーキたち。テイクアウトもできる。
━━━
おふたりめは私と同じミネソタ初めての冬を体験中の、むつみさん。
結婚を機に、去年の4月に移住してきて、ご主人はミネソタのひとだが、
本当に優しくて、気のきくジェントルな男性。
新年早々の1月3日にホストを務めてくださった、きょうこさんがご自宅を提供してくださった。
きょうこさんというのは、こちらでたくさんのお友達ができるきっかけをくださった女性で、
私が東京でフラを習っていた頃の友人が、
ミネソタに行くなら大学の先輩だったご夫妻がいるから連絡してみてと、紹介してくれた方。
偶然にもミネソタに住むための情報収集のために参考にさせていただいていたblogの筆者は、
きょうこさんのご主人だったというご縁もあり、世の中はつながっていると痛感する。
話はそれたが、きょうこさんは実にスマートな方で、
私の経験のためにと、むつみさんのベイビーシャワーの打ち合わせから同席させてくれたうえに、
当日のお手伝いをさせていただくことで、企画から全体の流れを教えてくださった。
きょうこさんとむつみさんのおかげで、ベイビーシャワーが企画され、
当日を迎えるまでの過程に触れる機会をいただき、とてもいい体験をさせてもらった。
むつみさんは、来月2月に男の子を出産予定。
生まれてくる赤ちゃんにお目にかかるのが愉しみだ。

*3種類のサンドウィッチ。中でもターキーとルッコラのサンドウィッチは絶妙な味わいだった。
━━━
ところで、このベイビーシャワーには、さすがは合理主義のアメリカと
感じ入る発見があったのでご紹介。
初めてちかさんのベイビーシャワーにお招き頂き、
「ギフトはどうしますか?」ときょうこさんに聞かれた時は、
自分で選んでプレゼントを用意するのかなと思っていたが、
どうやら暗黙の了解で、然るべきステップがあることを教わった。
このステップとは、主役の女性が欲しいものを、
ご本人に直接聞かなくても済むシステムで“レジストリ”という。
例えば、ホストからベイビーシャワーをしてくれるという連絡を受けた主役の女性は、
予め、アマゾンやべビザラスなどのベイビーグッズを売っているショップにレジストリを作る。
レジストリとは、オンラインでも店舗でも作れる、ウィッシュリストのようなもの。
ベイビーシャワーに招待された人たちは、オンラインや店舗で主役の名前のレジストリを見つけ、
オンラインなら、買いたいものを決めて、そのままチェックアウト。
購入されたアイテムはその瞬間に購入済みの印がつく。
店舗では、レジストリのリストを印刷できて、各アイテムの陳列場所まで分かるという仕組み。
店舗で買う場合は、主役の人のレジストリのアイテムとして買っていることを店員さんに伝え、
買われたアイテムとしてカウントされる。
もちろん、オンラインと店舗の情報は、統合されているので、
ダブって買われることもなく、かつ主役の人が欲しいものが手に入るという仕組みだ。
確かに「何が欲しい?」と言われても、日本人の気質としてはなかなか言えないもの。
でも、オンラインショッピングをしているような気持ちで、
欲しいものが選べるうえに、プレゼントしてもらえるならとてもいいシステムだと思った。
特に赤ちゃんのものは、短い期間しか使わないものも多いし、
赤ちゃん準備金が節約できるうえ、招待客も少しでも役に立てるなら嬉しいというもの。
ちなみにゲストの招待には、"Evite"と呼ばれる招待状サイトを使うのが主流。
ベイビーシャワーだけでなく、誕生日会、送別会、引越し祝いなど、
様々な用途のパーティにゲストを招きたい時に、気軽にオンラインで作れる上に、
郵送代もかからない。特筆すべきは、出欠席の管理ができること。
参加者の返信状況や、出欠確認がオンタイムでできる。
ホームパーティが多いアメリカでは大変に重宝されるわけだ。
一例として、ベイビーシャワーの招待状サンプルを作ってみた。
□Yes □Maybe □No と、チェック欄があり、
誰が来て、誰が来れないのかが、一目瞭然でわかる。
日本に帰ったら、こんなシステムが利用できる仕組みを考えてみようかな、なんて思ったり。
より詳細なベイビーシャワーのしきたりについては、BABY SHOWER 101によくまとまっているので、ご参考までに。
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